遠州からの日帰り温泉 れぽーと 南信州・下伊那

遠山 温泉 かぐらの湯

訪問日 2004年8月8 日
住所 長野県下伊那郡南信濃村和田548-1 泉質 ナトリウム・カルシウム塩化物温泉 (源泉温度43℃、高濃度塩化物泉)
TEL 0260-34-1085 感触 透明、スベスベしっとり感強い
URL

南信濃村:http://www.minamishinano.jp/
アンパマイカ:http://www.tohyamago.com/

入浴施設 大浴場、露天風呂、サウナ風呂、寝湯風呂、水風呂、ジェットバス、バイブラバス、*打たせ湯、※ミストサウナ、※箱むし
(※は女浴室にのみ、*は男浴室のみ設置:水曜日のみ男女浴室が入れ替わります。)
運営形態 公設(南信濃村振興公社)日帰り温泉施設 浴場備品 シャンプー、ボディシャンプー、シャワー
入浴時間 10:00~21:00 休憩 ホール、和室大広間、ロビー
定休日 木曜日 その他 食堂、売店
宿泊:公設温泉宿舎「やまめ荘」0260-34-2286
入浴料金 大人/600円、小人(3歳以上)/400円    
 

全国の神々を招き、湯を捧げる。遠山郷のもてなし

静岡県から長野県へ、国境の険しい峠を越えて、つづら折りの林道を降り、川に沿ってのどかな山里に入る。なにか不思議な気配がが漂うように感じるのは、気のせいだろうか。遠山川にかかる小さな橋を渡り川沿いに行くと、突如として”山村のアミューズメントセンター”といった風格のある、ド迫力の「かぐらの湯」が出現する。四方を山に囲まれた山里の村にはサプライズものである。中に入ると檜丸太の柱が林立する広いロビー、そしてフロントではこの村のおかみさん達が旅人を親切に案内してくれる。このもてなしにも不思議と気合いが感じられる。
ここ、遠山郷(南信濃村、上村)一帯では12月上旬から中旬にかけ毎日のように、11のどこかの神社で霜月祭りが行われる。この祭りには全国の神々が招かれ、炎と湯で魂を浄め、新たな生命力を得る「湯立て神楽」が奉納されるという。その神事は、宮崎駿の「千と千尋の神隠し」のあの不思議な神々の光景の原風景だというが、この村に漂う人なつこい雰囲気に、なるほどと思う。「かぐらの湯」には不思議な気がこもっているようだ。

源泉温度43度、豊富な湯量の高濃度温泉に満足

なんと言っても露天風呂がいい。岩に囲まれ、石を敷き詰めた、広くて豊富な湯量の浴槽に、滝のように打たせ湯が降り注ぐ。大自然の息遣いが伝わってくる山の空気、周囲に連なる南アルプスの美しい山脈(やまなみ)を仰ぎながら、おおらかな湯浴みが楽しめる。室内も大きなガラスで囲まれて明るく広い。十数人がゆったりと入れる大浴場にはジェットバス、バイブラバスもあり、寝湯風呂、打たせ湯、サウナ風呂、水風呂とレジャー気分で入浴を楽しめるのがいい。女性の浴室にはミストサウナと箱むしがあるそうで、同行の相棒は喜んでいた。室内の打たせ湯は男性浴室のみだというが、露天風呂にあるからそれで充分満足できるだろう。全国でも珍しいという源泉温度43℃の高濃度塩化物温泉という泉質が魅力、肌にしっとりとして、すべすべ感が気持ちいい。飲湯もできる。季節の自然を眺めながら、地場の木材と石で造られたネイティブな風呂で、豊富で良質の源泉に浸り、のんびりと癒しの時間を楽しむことができた。
和室大広間の休憩所のほか、お食事処「味ゆ~楽」、売店、地場産品店などがある。丸太を組んだ天井の開放的なロビーからは、広い庭園が眺められる。
 

古来の山村文化が息づくふるさと。

遠山という地名にはどこか懐かしい響きがする。「遠山温泉」のある南信濃村は、隣の上村、天龍村と共に遠山郷とよばれ、南アルプスのふところ深く、遠山川に沿った渓谷にある。霜月祭りをはじめとした伝統文化が今も息づいており、「遠山物語」の著者で常民大学の故・後藤総一郎さんのふるさとでもある。
南信濃村では村人がアテンダーとなり旅人を受け入れ、遠山郷サポート倶楽部「アンバマイカ」は、「全国の皆さん、遠山の第二のふるさと村民になっていただけませんか?」と呼び掛けている。村あげて地域おこしに取り組んでいるようで、そのエネルギーと元気が伝わってくる。

食べてみたい、遠山郷の山肉料理

この山奥まで来たら是非食べたいのが猪や鹿、熊といった野趣あふれた山肉料理。和田にある「星野屋」では鹿のステーキや猪鍋が年中いつでもたべられる。熊鍋もある。家伝のタレと、絶妙な味付けがこの店ならではのもの。本格的な手打ちそばを味わいたいというのなら信玄滝横の「そば処信玄」が評判、食材のそば粉はじめ、雉、地鶏、ヤマメは地元の地域おこしのグループが生産、加工しているという正真正銘の地場もの、まさに遠山の味なのだ。
猪、鹿、羊、熊、兎など珍しい山肉を、家庭で美味しく料理できるようにして売っている店がありました。かぐらの湯に行く手前の役場の近くにある肉のスズキヤさんで、HPでの通信販売もしている。そのほか、地域おこしのメンバーによって、実にさまざまな山の珍味、地場産品が生産加工されているから、遠山の「ここでしかないもの」をみやげに買い求めて、味わってみるのもいい。

遠州地方から遠山郷に行くには

(1)国道152号を水窪まで行き、青崩峠が通行止めのため、草木トンネルを抜けヒョー越峠で県境を越えて南信濃村へ下りるルート
(2)国道152号ー途中西渡から国道473を佐久間方向へ行き、佐久間ダムの上を横切り対岸をダム湖に沿って県道1号を北上ー国道418を南信濃村へ行くルート
(3)浜松市{天竜}から県道9号(天竜東栄線)で東栄へ行き、国道151号で新野経由ー国道418号で南信濃村へ行くコース
があります。

今回、私達は水窪の奥、県境の青崩峠を見てみたいとい希望もあって、往きは(1)のルートを選びました。水窪から先、国道152号線は青崩峠が通行止めで車は通れないけれど、青崩峠へに入り口に、長さ1.3kmの草木トンネルが新しくできて、ヒョー越峠を越えて南信濃村へ行く道が良くなっています。
往き:磐田ー浜松市{天竜}二俣(18km,30分) ー水窪(43km,55分)ーかぐらの湯(31km,50分) 全行程92Km:2時間15分(途中寄り道、休憩時間省く)

紅葉の名所、そして歴史を偲ぶ 青崩峠と兵越峠

ヒョー越峠は浜松市水窪町側の静岡県と南信濃村側の長野県との県境になっているが、毎年10月に両町村の商工会青年部が中心になって「峠の国盗り綱引き合戦」がおこなわれている。これは信州軍、遠州軍それぞれ15名の精鋭によって、三本勝負で綱引きが行われ、勝った方が国境を1m相手方に広げるというもの。この国をかけた大イベントは、遠州の地域文化にユニークなアイデアで貢献した故・加藤伸幸さん(浜松市)の発案で、昭和62年から行われており、第17大会(平成15年)までの通算成績は遠州軍7勝対信州軍10勝、信州軍が3m国境を広げている。勿論非公式の県境だが、兵越峠にはその国境が標されていておもしろい。
水窪側から青崩峠方向へ行く道(国道152号線)は、草木トンネル入り口手前から細い登り坂を3km程行くと通行止めになるが、途中、しっぺい太郎の墓や、自然水の水場などもあり興味がそそられる。通行止めの地点から峠へは20分ほどのハイキングコースになっている。昔は信州と遠州をつなぐ塩の道の要衝であり、諏訪地方へ織工として連れていかれた女性達がこの峠を越えていったという「女工哀史」の歴史が偲ばれる。
紅葉の時期には、青崩峠から南信濃村を望む景色、またヒョー峠から南信濃村へ下る途中から青崩峠を仰ぐ景色が素晴らしいという、是非この時期にもう一度この峠を越えて、「かぐらの湯」へ来てみたいと思う。

「かじかの湯」と「おきよめの湯」の湯めぐり

かぐらの湯からそのまま帰るなら、湯めぐりのコースとしては、国道418号で戻る途中に天龍村の「おきよめの湯」に寄り、東栄町の「とうえい温泉」に立ち寄るのが時間的にいいのだが、ここまで来たら阿南温泉「かじかの湯」に立ち寄ってみたくなりました。

「かぐらの湯」から「かじかの湯」に行くには、遠山川沿いに国道418号を下り、松島交差点を右折し、県道1号を天竜川に沿って平岡ダムの横を阿南方向へ北上、南宮温泉を過ぎたら飯田線の温田駅の方には行かず、三叉路で左折して国道151号に向かいます。国道151号に出たらトンネルが見える右手が東栄・豊橋方向、左手が飯田方向になるので、左手飯田方向に行き、大きな橋を越えてすぐ左に曲がると阿南温泉「かじかの湯」に着きます。【行程27Km:45分】

「かじかの湯」から「おきよめの湯」に行くにはは、来た道(国道151号)を豊橋方向に戻り、先程右手に見たトンネルを抜けて南下し、新野の道の駅(信州新野仙石平)の手前を左折し国道418号を南信濃村方向へ戻ります。すると天龍村の「おきよめの湯」があります。【行程22Km:30分】

帰り:かぐらの湯ーかじかの湯(27km,45分)ーおきよめの湯(22km,30分)ー道の駅「信州新野仙石平」(5km,10分)ー東栄町横引(40km,60分)ーくんま水車の里(15km,25分)ー浜松市{天竜}二俣(18km,30分)ー磐田(20km,30分) 全行程147Km:3時間50分(途中寄り道、入浴休憩時間省く)
 
南アルプス遠山郷
遠山郷 霜月祭り
遠山郷サポート倶楽部 アンバマイカ
肉のスズキヤ
蕎麦処 丸西屋